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「ポートフォリオの作り方」講座

第3章: 投資地域

3-1. 所在地別比率

不動産証券化協会の資料によると、J-REIT全体の保有不動産の所在地別保有額(取得価格ベース)の割合(2016年7月末時点)は、都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区):36.0%、東京23区(都心5区除く):17.6%、関東(東京23区除く):20.4%、近畿:13.1%、中部・北陸:4.7%、九州・沖縄:4.18%、東北・北海道:3.08%、中国・四国:1.2%となっています。

(※上図は、J-REIT.jpより引用させて頂いています。)

このデータから分かるように、東京23区内だけで53.6%も、関東圏ということでは74%も、占めています。これがJリートの所在地の実際であり、頭の中に置いておきましょう。

3-2. 地域特化リート、地方都市主体リート

Jリートを運営する投資法人の方針としては、「東京経済圏限定」、または、「東京中心で一部のみ地方主要都市」を対象とするものが多くを占めます。これら東京中心リートは多数の銘柄が存在するため、ポートフォリオを組む上で、多数の選択肢があります。

一方で、地域を特化したリート、または、地方都市を主体にしたリート銘柄も存在します。

しかしながら、これらのリートは銘柄数が限られており、投資したい地域に、投資したい用途の物件を扱っているリートが存在するとは、限りません。

例えば、九州地域特化型リートは存在しますが、北海道地域特化型リートや東北地方特化型リートは存在しません。北海道や東北の物件を含むリートは存在しますが、地域特化ではないため、どうしても北海道や東北の物件を組み入れたい場合、他の地域も合わせてセットで投資するしかありません。

また、地方特化・主体リートは限られており、例えば九州地域特化型リートも、住居だけに特化したリートはありませんし、九州地域に特化したリートであれば、具体的には福岡リートですが、商業施設とオフィス主体に投資することになります。

このように、地方都市への投資を考える場合、地域と用途を合わせて、見ていく必要があります。

ここでは、これらの地域特化・地方都市主体リートを、いくつか具体的に見ていきます。

(1). 福岡リート

福岡リートは、福岡を中心とする九州全体、及び、山口県・沖縄県を投資対象エリアとする地域特化型REITです。

キャナルシティ博多などのデザイン性に優れたエンターテイメント型商業施設や優良なオフィスビルを中心に運用しています。 地元財界を中心としたスポンサー体制が整っている点も特色です。

(※上図は、福岡リートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(2). 阪急リート

阪急リートは、関西圏中心、特に梅田エリア、および、阪急阪神路線エリアを、重点投資対象エリアとしています。ただし、関西だけに特化でななく、一部、東京などの物件も保有しています。

スポンサーが、阪急・阪神電鉄グループであるため、大阪梅田や阪急阪神電鉄沿線が主体となっています。

商業施設主体に、事務所施設、複合施設に投資を行っています。

(※上図は、阪急リートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(3). サムティレジデンシャル

サムティレジデンシャルは、住居系リートで、主要地方都市を中心とした物件を保有して運用しています。

スポンサーのサムティは、関西を基盤とする不動産デベロッパーです。

北は北海道から、南は九州まで、首都圏を含め、全国の主要都市に投資物件が存在しています。

(※上図は、サムティレジデンシャルのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(4). MCUBS MidCity

MCUBS MidCityは、三大都市圏オフィスビル重点型REITです。

元々は、大阪圏のオフィスビルに重点投資するMIDリートでしたが、スポンサーが三菱商事・UBSに変更になり、投資対象エリアを、大阪圏から三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)中心に拡大しました。

(※上図は、 MCUBS MidCityのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(5). マリモ地方創生リート

マリモ地方創生リートは、主として地方に所在するレジデンス及び商業施設を中心としたポートフォリオを構築しつつ、ホテル、オフィス及び駐車場へも投資するリートです。

(※上図は、 マリモ地方創生リートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

3-3. 全国区型のリート

これまで東京経済圏とは相対する存在として、地域特化・地方都市主体リートを見てきましたが、別の観点で日本全国に散らばった物件を運用するリートも存在します。

具体的には、リゾートホテル・旅館型のリートなどは日本全土に物件を保有することになります。また、郊外のショッピングセンター中心に据えた場合、こちらも投資法人の運用方針次第ですが、全国区になってきます。他にも、ヘルスケア施設も全国に所在するものです。

ここでは、これらの全国に分散された物件を運用するリートを、いくつか具体的に見ていきます。

(1). ホテル系リート

ホテル系リート、特にリゾートホテルや旅館を多く組み込んでいるホテル系リートは、全国に所在する物件を多く保有しています。

ここでは、その代表例として、星野リゾートリートとジャパン・ホテル・リートを見て行きましょう。

星野リゾートリート

星野リゾートリートは、星野リゾートグループが運営するホテル、旅館及び付帯施設への投資が主体となります。 星野リゾートと言えば、圧倒的な非日常感と世界スタンダードなサービスを提供することを目的とする「星のや」が有名で、その他にも、有名温泉観光地に立地する高級温泉旅館「星野リゾート 界」及び大人も子供もそれぞれ楽しめるリゾートホテルをコンセプトとする「星野リゾート リゾナーレ」の3つのブランドに対する投資を行っています。 また、星野リゾートグループ以外のオペレーターが運営する物件への投資も行っています。

※上図は、 星野リゾートリートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

ジャパン・ホテル・リート

その他のホテル系リートして、ジャパン・ホテル・リートも、全国的に物件を保有しています。

ジャパン・ホテル・リートでは、「国内レジャー客」および「訪日外国人レジャー客」の取込みが可能なホテル用不動産への投資を行っています。戦略的投資対象地域は、北海道エリア、東京及びベイエリア、大阪・京都エリア、福岡エリア、沖縄エリアとなっています。

(※上図は、 ジャパン・ホテル・リートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(2). 郊外ショッピングセンター中心リート

郊外ショッピングセンターを主体とするリートは、東京郊外だけでなく、全国主要都市の郊外に所在する物件を多く保有しています。

ここでは、その代表例として、イオンリートと日本リテールファンドを見て行きましょう。

イオンリート

イオンリートは、イオングループの大規模商業施設を中心としたリートで、全国に分散された物件を保有しています。

一部、マレーシアの物件も保有していますが、全体に占める比率が小さいため、ほとんど気にしないで良いでしょう。

※上図は、 イオンリートのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

日本リテールファンド

次に、商業施設特化リートとして、北海道から沖縄まで全国に点在する商業施設を保有する日本リテールファンドを見て行きましょう。

日本リテールファンドは、都市型商業施設と郊外型商業施設に投資するリートで、地域分散を意識して、全国に幅広く商業施設を保有しています。

※上図は、 日本リテールファンドのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

(3). ヘルスケア施設系リート

ヘルスケア施設系リートも、東京中心にする必要も無く、社会インフラとしての役割も担うため、全国の主要都市のヘルスケア施設に投資するリートが多いといえます。

ここでは、ヘルスケア系リートとして、日本ヘルスケアを見て行きましょう。

日本ヘルスケア

日本ヘルスケアは、ヘルスケア施設施設リートで、国内に所在するヘルスケア施設に分散投資を行っています。

(※上図は、 日本ヘルスケアのホームページより引用させて頂いています。最新の情報はホームページにてご確認ください。)

3-4. 用途別と地域特性

これまで見てきてお気づきのように、用途には、それぞれに応じた投資地域があると言えます。繰り返しになりますが、用途の観点でまとめてみましょう。

オフィス系リートは、その性質上、東京中心、または、地方でも都市部のビジネス街中心となります。 オフィス系リートは、ほとんど東京主体、または、東京主体に加えて、少しだけ地方都市に分散されている程度のものが多いと言えます。 地方都市主体のオフィス特化リートは、今のところ、存在しません。

住居系リートは、東京主体のものも多いですが、一方で地方主体の銘柄も、存在します。住居は全国どこにでも存在しますので、Jリートを通じて、全国主要都市の住居に投資することも可能でしょう。

商業施設は、都市型と郊外型があります。都市型商業施設は東京に多いですが、地方都市部にも都市型商業施設は存在します。 郊外型は、主にショッピングセンターですので、地方都市の郊外にも、沢山存在するわけです。複合的で、多彩な地域への投資が実現できるのが、商業施設の特徴と言えます。

物流施設は、主に首都圏を経済圏とする物流施設が多く、関東圏が主体になりますが、投資法人に方針に寄り、関西圏やその他の地域の物流施設にも多く保有している場合もあります。

ホテル系リートは、基本的に、全国が対象地域となり得ます。特に、リゾートホテルや旅館などは、都市部ではなく、観光地などであったりします。

ヘルスケア系リートは、住居と同じく、全国どこにでもします。東京や3大都市圏主体のものや、より全国的に分散されたリートなどがあります。

結局のところ、どの地域に投資するかは、各投資法人の方針に寄りますので、詳細はホームページなどで確認すると良いでしょう。

参考情報

各Jリート銘柄の投資地域別一覧は、「銘柄情報ポケット版: 投資地域別」ページを参照してください。
また、各リートの地域別配分は、上記ページより対象の銘柄を選択(クリック)して、個別ページで参照することが出来ます。

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